先回のブログ更新が昨年の11月。多忙の極みとはいえ、あまりにも更新しなさすぎですね。ごめんなさい。
今シーズンもすでに4、5月を残すところとなりました。
何も書くことがなかったというわけではなく、むしろいろいろと変化がありました。かんたまさんが三人のチームとなって初めてのシーズン。70ホーンの笑い声が90ホーンくらいになりました。
久しぶりのイベント参加。年末は名田島に繰り出し、年始のお使い用にたくさんのはじめましての方々に購入していただきました。
3月からは商店街でのマルシェ参加。
イチゴ、トマトに続く果樹の準備。
毎日充実した日々を送ることができ、幸せな日々が気が付けば100日、といった具合でした。
さて、久しぶりの更新になります。
皆さまへご報告があります。
今年の2月24日、徳島県徳島市にて第7回オーガニックエコフェスタが開かれました。食の安全と本当の美味しさを追求し、生産者と消費者がより近付くことを目的としたお祭りです。
様々なブースや講演などが準備され、二日間にわたって開催されました。
その中で日本全国の農家が自身の分身ともいえる野菜を出品し、味だけではなくその栄養価を分析、評価、そして表彰するという栄養価コンテストが開かれました。
詳細は「一般社団法人 日本有機農業普及協会」のホームページ内に分析結果や各項目の説明等が載っています。
○一般社団法人 日本有機農業普及協会 ホームページ○
http://www.jofa.or.jp/news/
このコンテストにかんたまさんも初めて挑戦しました。
結果からお話ししますと頂点の最優秀賞には届かず、残念な結果となりました。
このコンテストはそもそもレベルの高い農家が満を持して参加する大会であり、初出場で簡単に良い結果を出すことができるものではありませんでした。
それでも本戦前に届いた分析結果を見ると、過去の最優秀イチゴの分析結果とそこまで数値がかけ離れているわけでもなく、「もしかして、、、もしかすると、、、」と淡い期待を膨らませていました。
蓋を開けてみれば、さすが全国各地に散らばるツワモノ。そんなに甘いものではなく、まだまだ上には上がいるものだと苦笑いしかできませんでした。
ただ、ノミネートという形で本戦には残り、ある程度の評価はいただけたようでした。
出品したイチゴは個人名の林洋輔としてでしたが、私たちはあくまでも三人のチームであり、「かんたまさん」のイチゴです。二人は「すごいことだよ!」と喜んでくれましたが、味や収量のカギを握るポジションを担う僕は、申し訳ないやら悔しいやら情けないやらで、今でもそのモヤモヤは残っています。
でもかんたまさんは決して数字に満足するためにイチゴ作りをしているわけではありません。力試しのためのコンテスト出場はもちろん本気で取り組むべきことですが、と同時に私たちの想いとは対極にあるとも言えます。
私たちはあくまでも自分たちが心の底から楽しいと思えるために、そして私たちの大好きなみんなが喜んでくれるために、イチゴ作りをしています。
ビタミンC、抗酸化力、硝酸イオン、、、難しい数値がたくさんありますが、これらの数字を持って「かんたまさんのイチゴはすごいのですよ!」と宣伝するつもりは毛頭ありません。
私たちの満足は、本当に体に優しく心も満足できるイチゴ作りのために、どんなことをすれば良いか、どういう思いでお世話をするべきか、を追求すること。
もっとかっこつけて言えば「知らないうちにみんなが食べてるイチゴは、実はこんなにすごいイチゴだったんだよ!」という、陰でこそこそ満足する集団なのです。
これからは、なんとなく「有機野菜って安全らしいよね」ではなく、きちんと数字で証明されるというのはとても大切なことです。でも私たちの究極の願いは、お客様はただただ美味しいからという理由だけでかんたまさんのイチゴやトマトや枝豆を買い、知らず知らずのうちに健康である、というものです。
信頼していただき、それに自然な形で応える。それがこれからの時代のあり方として正しいのかどうかは分かりません。でもたくさんある農家のうち「何かよくわからないけど、あそこで買ってたら安心。だって美味しいし病気しなくなったしね!」っていう曖昧な雰囲気の農家が一軒くらいあっても良いじゃないか、と思うのです(笑)
春は短く、夏のような日差しも増えて来ました。すぐに赤くなるし味は乗らない。虫や病気も増える。みんなたくさん採れるので市場はイチゴであふれ値は下がる。イチゴ農家にとって難しい季節がやって来ました。
でもかんたまさんはそこまで悲観的ではありません。私たちは相変わらず大笑いしながらイチゴ作りをし、お客様の笑顔のことを最優先に考え、今シーズン終了の笛が鳴るまで何も変わることなくせっせと汗をかくだけです。
最後になりましたが、とにかく皆さまのおかげでかんたまさんのイチゴはゆっくりとですが着実に階段を上っております。それはとても感謝すべきことです。
いつもありがとうございます。
そしてこれからもよろしくお願いいたします。
かんたまさん
ミサコ
ハマちゃん
よっちゃん